近侍曲感想~源氏兄弟に驚きの和睦・孫と拙僧~

こちらもだいぶ遅れてしまい恐縮ですが、8月に新しく公開された近侍曲の感想も、書かせて頂きたく存じます。

あいかわらず、妄想過多の素人雑感ですが、ご容赦を。

特に、江雪さんには夢を見すぎというか、鶴丸に至ってはかなりネガティブな方向へ穿った考察も含みますので、

お読みの際はご注意ください。

  
 
髭切

品格に満ちて、決して激しくはないのに、自然と上に立つ者の『音』だと威圧されます。

でも派手すぎず、雅楽よりむしろ神楽に近いのは、平家ではなく源氏という誇りでしょうか。

木管であれ、金管であれ、メインメロディーを奏でる楽器は、ひとつ。

後に足利の世で大成する、『侘び・寂び』の概念の魁(さきがけ)のようで、さすが坂東侍の惣領、渋いです。

途中、人の声で唱和が入るので、勝手に頭の中で「源氏万歳」に変換する審神者。
 
 

  
  
膝丸

兄者に比べて、テンポが速いなぁと、若武者感にニヤつかずには居られない。

でも雅は雅だし、なんなら主旋律がほぼ兄者と同じっていう特典まであって、

絶対これ膝丸お気に入りの曲だよねと思うと、微笑ましいです。

三味線・シンセサイザー・笛・ピアノと基本的に高音で、リズムを刻むのも小鼓や鈴っぽいものという、

品位があるのに可愛らしい、いろいろと抑えきれない高貴な童子ってイメージですね。
 

  
  
江雪左文字

静かで、落ち着いていて、でも重厚で。

それなのに、迷う絃が、遅れるピアノが、震えるようで切ない。

まるで、強い力を持ちながら争いを忌む彼の、複雑な胸中をそのまま表すように、

優しい揺らぎと悲しみに満ちた、美しい曲でした。

その思考が己の首を絞めると、十分に理解しつつ、それでも悩むことをやめようとしない。

自身の厄介さ、頑固さにとっくに辟易し、だからこそ疲弊を理由に諦めもできず、

一番に苦しみ続けているのが、江雪左文字という刀なのですね。
  

  
(右は弟の小夜ちゃん。この子もまた業の深い。。。)
  
  

鶴丸国永

一絃で、か細く始まるのが「外見の儚さ」とすると、その直後からぐんぐんスピードアップしていくのが、「彼の内面」のギャップですよね。

もう、細雪から吹雪への切り替えが早すぎて、面白くなってきちゃうレベル。

ただし、笑ってばかりもいられないのは、その他の追随を許さないテンポの速さ。

他の近侍曲と比べると、刀剣男士として、心臓の鼓動速過ぎない?大丈夫?って心配になる。

やたら寒色系の音しかしないし、トリルとか超絶技巧どころの騒ぎじゃないし、すごいけどなんか救急車を呼びたくなる。

この爺、生き急ぎ過ぎなんです、助けてください!ってやつですね。

”眠り”=「死」と恐れるクライマーズハイというか、まさか己の心が凍りつかないように、必死で”驚き”=「電気ショック」を求めてるのか...?と想像して、

思わずぞっとする審神者なのでした。
  

  
  

獅子王

リズムがすっごい今風!なのにやっぱり正統派!

これはちょっと云うのためらいますが、審神者の中でイメージは、完全に某国民的アイドルA・R〇・SHIです。

月9ドラマの主題歌のような、ノリの良いオシャンティな若者感がクセになる。

しかし、笛の抑揚やお囃子の部分は本格的で、古刀の趣も感じます。

学生がストリートダンスしてもいいし、サラリーマンやOLが真似してもいいし、お年寄りがこたつで手拍子をくれてもいい。

そういう、幅広い年齢層から支持を集めそうな、見事な獅子王ソングでした。

  
  
山伏国広

どっしりと重々しく、神秘的に始まるのが、心の広い彼らしくてよいですね。

低音の和太鼓がゆっくり同じリズムを刻むのも、安心するというか、落ち着きがあって好きです。

けれど、意外と笛やピアノの高音もよく響くところや、途中ちょっと音が跳ねるというか、変則的なリズムになるのも、

ところどころ天然っぽさを発揮する、元気いっぱいな山伏兄貴の茶目っ気のようで可愛い。

よく修行に出かける彼のこと、山や滝などの自然にも馴染みがあるのでしょう。

長く連続する、厚みのある和音が、豊かで雄大なイメージを呼び、瞑想にもぴったりな奥深い曲になりました。

  
(もちろん、左のお兄さんです。そして彼の本来の『兄弟』はこちら。↓)
  

  
  
なんやかんやと申しましたが、音楽の面から刀剣男士に触れようとするこの試み、世界観が広がるので楽しいです。

企画者・作曲家の方々、今後とも是非がんばってください。

 
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